伴奏とは?
伴奏とは、楽曲の中でハーモニーを作るためのパートの事です。
楽曲の中にハーモニーを奏でるパートがある事で、その楽曲全体の明るさや暗さ、雰囲気などが作られます。
伴奏を作るには、まず、「コード」(和音)というものについて学ぶ必要があります。
伴奏の構成要素であるコードとは何か?
コードというのは、日本語では和音と言って、2つ以上の音を同時に鳴らした状態の事です。
コードには、協和音と不協和音があり、協和音は整った安定的な響きの和音で、不協和音は不安定な響きになる和音です。
協和音の仕組み
協和音は、同時に鳴らされる2つ以上の音の「周波数比率」が整っている状態のコードの事です。
例えば、「ド・ミ・ソ」という3つの音は、「ド」と「ミ」の周波数比率が「1.25倍」、「ミ」と「ソ」の周波数比率が「1.2倍」、「ド」と「ソ」の周波数比率が「1.5倍」、というように、3つの音の周波数比率が整っています。
それぞれの周波数が整っていると、各周波数の振幅が、ある回数ごとに重なり合うようになります。
そのため、音の波の響きがぶつかり合わずに整った響きに聴こえるので協和音となります。
不協和音の仕組み
逆に不協和音というのは、同時に鳴らされる2つ以上の音の周波数が、互いに干渉し合って周波数の波を乱し、響きが濁っている状態の和音です。
例えば、「ド」と「レ」の周波数の比率は「1.125倍」となっているので、周波数の振幅が重なり合う事がほとんどありません。
そのため、「ド」と「レ」と「ミ」といった3音を同時に鳴らすと、「ド」と「ミ」は協和音ですが、間に不協和音にする「レ」が入っているので、全体として濁った響きの不協和音になります。
コード進行の中で協和音と不協和音の両方使う
伴奏を作る際には、コードをいくつも組み合わせて「コード進行」を作るのですが、コード進行の中には、協和音と不協和音、どちらとも使います。
”不協和音を使うと響きが汚くなる箇所が出るので使わない方が良いんじゃないか”、というように考えてしまいそうですが、不協和音の中には、程よく不安定な響きになってるものも多く、そうした不協和音と、綺麗な響きの協和音を混ぜ合わせる事で、全体として心地よいコード進行が作られます。
ですので、必ずしも不協和音はよくないコードだ、という事はなく、使い方によって音の表現の幅が広がる和音の一種だと覚えておきましょう。