関係調の仕組みを使ってコード進行を作る
関係調というのは、ある調と別の調を比較した時の関係性を表す言葉です。
関係調は大きく分けると「近親調」と「遠隔調」の二種類があります。
近親調には以下のものがあります。
コード進行を作る際には、これらの近親調におけるダイアトニックコードを借用和音として使用したりします。
ただ、平行調と言うのは、同じ音を使う長調と短調の関係性になっているので、同じコードを使ってコード進行を作る事が出来ます。
平行調とは?
平行調とは、ある長調で使う特定の音と同じ音を使う短調、または、ある短調で使う特定の音と同じ音を使う長調の事です。
例えば、へ長調では「ファソラシ♭ドレミファ」という音を使います。
この「ファソラシ♭ドレミファ」という音を使う短調に「ニ短調」があります。
ニ短調の場合、第一音が「レ」なので、「レミファソラシ♭ドレ」になりますが、使っている音は「ヘ長調」と同じです。
このように、使う音が同じ長調と短調の関係を「平行調」と言います。
コード進行で平行調のコードを使う
コード進行の中においては、平行調の長調や短調のコードを使っていることになります。
なぜなら、ある長調と平行調の関係にある短調は、その長調のダイアトニックコードと同じコードを使うからです。
ですので、長調のコード進行も、平行調の短調にとってのコード進行と言えます。
ですが、やはり、短調と長調では、コード進行の使い方が若干違います。
長調の場合には、基本的に明るい響きのコード進行になるように、ダイアトニックコードを組み合わせて、短調の場合には、基本的に暗い響きのコード進行になるようにダイアトニックコードを組み合わせます。
ただ、どちらも同じ音を使い、同じコードを使っているので、調性の関係上、ある長調のコード進行から、平行調の短調のコード進行へ移動しても、コードの繋がりとして自然な流れになります。
ですので、平行調の長調と短調を意識してコード進行を構成すれば、長調のコード進行だった状態から、暗い短調のコード進行へ簡単につなげる事が出来ます。
伴奏を作る際には、AメロやBメロといった楽曲構成も意識してコード進行を展開させますが、その際に、平行調の仕組みを使ってコード進行を繋げれば、一気に別の雰囲気のコード進行へ展開できますので、この「平行調の仕組み」についても覚えておきましょう。